前回の続き、妊娠中の体重管理についてです。
前回はガイドラインや簡易的なポイントをお伝えしました。
今回は体重管理を実際行う時のお話しをしたいと思います。
体重管理する上で「食べてないのに太る」と感じることはありませんか?
食事量が増えていないのにどうして?と。
妊娠中はホルモンバランスが変化して脂肪を貯めこみやすくなることがあります。
今までと同じ生活でも体への影響が変わってくるのです。
まずは自分の体重増加傾向を把握してみましょう!
① 体重増加ペースをチェック
② 現在の基本の食事内容をチェック
③ 便秘をチェック
④ むくみをチェック
⑤ 生活リズムをチェック
以上が大まかなポイントです。
それぞれ解説します。
① 体重増加ペースをチェック
前提として定期的な体重測定が必要になりますが、今現在1ヵ月ごとにどのくらい増加になっているでしょうか。
前回のお話の中に少し取り上げましたが、BMIが標準内で月に1~1.5㎏ペースの増加であれば摂取熱量は自分に合っていると判断できます(ただ、栄養バランスが偏っているとたとえ体重は範囲内でも血糖値や血圧が上がることもありますのでご注意を)。
もしこのペースより増加量が多ければ、毎日の摂取熱量が多くなっている可能性が高いので今後の食事内容を見直す必要があります。
② 現在の基本の食事内容をチェック
①と関連して体重が増えすぎている方は1度自分の「食べ方」を記録してみてください。
3日以上できれば1週間は欲しいところです。書き出す事で自分を客観視できて発見があるかもしれません。
もし糖質脂質の多い間食やドレッシングの使い過ぎなど「食べ過ぎている習慣」があればそこから対応するのがおすすめです。
1日250Kcal分減らすだけでも1ヵ月で約1㎏の減量につながります。
それでも自分は食べていないという時は代謝が落ちている可能性があります。
これは体が食べたものをエネルギーに替える力が落ちているということです。
この場合代謝を上げやすいタンパク質食品の比率や代謝を促すビタミンB群を増やしてみてください。
また糖質を制限し過ぎても代謝下がることがあるので気を付けて。

③ 便秘チェック
毎日快便の方は問題ありませんが、便秘状態になっている方は体重が物理的に増えている可能性があります。
この場合まずは便秘解消を心掛けましょう。
代表的な対策例として野菜を食べる、腸内環境を整える、水分をとる、などです。
これは食事管理の基本でもあります。
便秘対策をすることで自然と食事内容が整います。

④ むくみチェック
こちらも③の便秘と同じくです。
身体の水分が抜けない状態は体重を増やしてしまいます。
食事での改善はカリウムの多い野菜類をしっかりとることです。
さらに野菜にはビタミンも多いので代謝を上げる手助けもしてくれます。
⑤ 生活リズムをチェック
食品は摂取後エネルギーに変換されたり体を作る成分になったりします。
そしてその過程にはホルモンや酵素が必要になります。
これらは主にタンパク質や脂質からできているのですが、その働きには自律神経も関係しています。
自律神経が乱れるとホルモンや酵素の働きが悪くなり、結果として代謝が落ちてしまい体重を増やすことがあるのです。
自律神経を整えるために睡眠をしっかりとる、適時に食事をするなど生活リズムを整えてあげましょう。
いかがでしょうか?
妊娠中体重が増える事は自然なことです。
ただその増加が体に負担をかけないかの確認が必要です。
以上のチェックポイントを参考に対策しながら進めてくださいね。
